「電気主任技術者を選任していないが、特に問題が起きていないから大丈夫だろう」
「担当者が退職して主任技術者がいない状態が続いているが、どう対処すればよいか」
「担当者が退職して主任技術者がいない状態が続いているが、どう対処すればよいか」
こうした状況に置かれている施設管理担当者の方は、
意外に多くいらっしゃいます。
高圧受電設備を保有する事業者には、
電気事業法に基づく電気主任技術者の選任義務があります。
この義務を果たしていない場合、法令違反となり罰則の対象になりえます。
この記事では、選任義務の内容・罰則・外部委託(保安法人)の活用方法をわかりやすく解説します。
電気主任技術者の選任義務とは
電気事業法第43条では、自家用電気工作物(高圧受電設備など)を設置する事業者に対して、
電気主任技術者を選任し、電気工作物の保安の監督をさせなければならないと定めています。
高圧受電設備を持つ施設では、この義務が発生します。
選任義務が発生する施設の目安
電力会社から高圧(6,600V)で受電している施設(契約電力50kW以上)は
原則として選任義務の対象です。
キュービクルを設置している施設は、ほぼ例外なくこの義務が発生します。
電力会社から高圧(6,600V)で受電している施設(契約電力50kW以上)は
原則として選任義務の対象です。
キュービクルを設置している施設は、ほぼ例外なくこの義務が発生します。
選任した後に必要な手続き
電気主任技術者を選任・解任した場合は、
遅滞なく経済産業省(産業保安監督部)へ届出を行う必要があります。
届出なしの状態や、選任されているはずの人物が実態上機能していない状態も、
法令違反とみなされる可能性があります。
選任しない・怠った場合の罰則
⚠ 違反した場合の主な罰則(電気事業法)
第106条
主任技術者を選任しなかった者・届出をしなかった者・虚偽の届出をした者は、
50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
主任技術者を選任しなかった者・届出をしなかった者・虚偽の届出をした者は、
50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
行政指導
産業保安監督部から改善命令・立入検査・行政指導が行われる場合があります。
繰り返しの違反は、より厳しい措置の対象となりえます。
産業保安監督部から改善命令・立入検査・行政指導が行われる場合があります。
繰り返しの違反は、より厳しい措置の対象となりえます。
事故時
選任義務を果たしていない状態で事故が発生した場合、
法令違反が加わることで損害賠償・行政責任のリスクが大幅に高まります。
選任義務を果たしていない状態で事故が発生した場合、
法令違反が加わることで損害賠償・行政責任のリスクが大幅に高まります。
「問題が起きていないから大丈夫」は通じません
選任義務は、事故の有無にかかわらず発生する義務です。
「今まで何も起きていなかった」という事実は、
法令違反の免責理由にはなりません。
現在の状況を早急に確認・整理することをおすすめします。
選任義務は、事故の有無にかかわらず発生する義務です。
「今まで何も起きていなかった」という事実は、
法令違反の免責理由にはなりません。
現在の状況を早急に確認・整理することをおすすめします。
自社選任と外部委託(保安法人)の違い
電気主任技術者は自社の有資格者を選任する方法のほか、
一定の条件のもとで外部の保安法人や個人への委託が認められています。
自社に有資格者がいない場合や、担当者が退職した場合は外部委託が現実的な選択肢です。
| 比較項目 | 自社選任 | 外部委託(保安法人など) |
|---|---|---|
| 資格者の所属 | 自社の社員が有資格者 | 外部の保安法人・個人事業者の有資格者 |
| 点検の実施 | 自社で計画・実施 | 委託先が計画・実施(月次・年次) |
| 費用 | 自社人件費・設備コスト | 委託料(月額・年額) |
| 有資格者がいない場合 | 採用・育成が必要 | 委託先に依頼すれば対応可能 |
| 担当者退職時の対応 | 後任確保まで空白が生じるリスク | 委託先が継続して対応するため空白が生じにくい |
| 専門的知識・対応力 | 個人の知識・経験による | 専門組織として多数の実績・知識を持つ |
外部委託には「電気事業法施行規則第52条の2」に基づく条件があります。
設備の電圧・容量・種類によって委託できる範囲が異なるため、
詳しくは産業保安監督部または委託先の保安法人にご確認ください。
設備の電圧・容量・種類によって委託できる範囲が異なるため、
詳しくは産業保安監督部または委託先の保安法人にご確認ください。
現在の状況を確認するためのチェックリスト
今すぐ確認しておきたい項目
- 現在、電気主任技術者が選任・届出されているか
- 保安法人との委託契約が有効か(契約書・更新状況を確認)
- 主任技術者が実際に月次点検・年次点検を実施しているか
- 点検報告書が毎年発行・保管されているか
- 保安規程が届出されており、最新の設備状況を反映しているか
- 主任技術者が退職・変更した場合の届出が済んでいるか
「担当者が替わって引き継ぎが不十分」「選任しているはずだが書類が見当たらない」
という場合は、産業保安監督部への確認と合わせて、
電気工事業者・保安法人に相談することをおすすめします。
セイトー電設では、設備の現状確認や保安法人のご紹介なども含めて対応しています。
この記事のまとめ
- 高圧受電設備を保有する事業者には、電気事業法による電気主任技術者の選任義務がある。
- 選任・届出を怠った場合、50万円以下の罰金の対象になりえる。「問題がなかった」は免責にならない。
- 選任・解任のたびに産業保安監督部への届出が必要。届出漏れも違反となる。
- 自社に有資格者がいない場合は、外部の保安法人への委託が認められている。
- 担当者退職・引き継ぎ不備で選任状況が不明な場合は、早急に確認・整理を行う。